鍵屋が語るサッシ鍵交換トラブル回避の秘訣


「どうも、街の鍵屋です。日頃から色々な鍵のトラブルに対応させてもらってますが、窓のサッシについてる鍵、あのクレセント錠の交換依頼も結構多いんですよ。簡単そうに見えて、実は意外とトラブルが起きやすいのがこの作業。今回は、我々プロの視点から見た、サッシの鍵交換でよくあるトラブルと、それを未然に防ぐための秘訣をお話ししようと思います。これから交換を考えている方は、ぜひ参考にしてくださいね。」と、長年この道で働くベテラン鍵師の田中さん(仮名)は語り始めました。「まず一番よく聞くトラブルは、やっぱり部品の選定ミスですね。お客さん自身がホームセンターで買ってきた鍵を取り付けようとしたら、サイズやネジ穴の位置が合わなかった、というケースです。サッシの鍵って、メーカーや型番、製造年によって本当に微妙に仕様が違うんですよ。見た目が似ていても、取り付け部分の寸法が数ミリ違うだけで付かない。特に古いサッシだと、もう同じ型番の部品が廃番になってることも珍しくないんです。そういう時は、代替品を探したり、場合によってはサッシ側を少し加工したりする必要も出てくる。この見極めは、経験がないと難しいかもしれませんね。秘訣としては、まず古い鍵を外す前に、メーカー名や型番らしきものが刻印されていないか、しっかり確認すること。そして、可能なら外した現物を持ってホームセンターや金物店に行くのが確実です。」次に田中さんが挙げたのは、サッシ自体の歪みが原因で鍵がかかりにくくなっているケースです。「鍵が固い、スムーズに動かない、という相談を受けて駆けつけてみると、鍵自体は壊れていなくて、サッシのフレームが歪んで、鍵(クレセント)と受け金具の位置がずれてしまっていることが原因だった、なんてこともよくあります。長年の使用や、家の歪み、地震の影響なんかで、サッシって微妙にズレてくるんですよ。この場合、いくら新しい鍵に交換しても、根本的な解決にはなりません。まずはサッシの調整が必要になります。簡単な調整で直ることもありますが、歪みがひどい場合は、サッシ自体の修理や交換が必要になることもあります。秘訣としては、鍵の動きが悪くなったと感じたら、まず鍵と受け金具の位置関係を目で見て確認すること。」明らかにズレているようなら、鍵交換の前にサッシの調整が可能か、専門業者に相談してみるのが良いでしょう。