我が家のリビングにある掃き出し窓の鍵、いわゆるクレセント錠が、ここ数ヶ月どうにも調子が悪かったのです。築十五年を過ぎ、あちこちにガタがき始めていた我が家ですが、特にこの窓の鍵は毎日開け閉めするだけに、その不便さが際立っていました。インターネットで「サッシ 鍵 交換 DIY」と検索すると、たくさんの情報が出てきます。いクレセント錠を固定しているネジをドライバーで外します。長年の使用で少し固着していましたが、力を込めて回すと、なんとか外すことができました。ここまでは順調です。古い錠を取り外し、新しい錠を取り付けようとした、その時です。問題が発生しました。新しい錠のネジ穴の位置が、微妙に古いネジ穴と合わないのです。見た目はそっくりだったのに、わずか数ミリのずれ。無理やりネジを締めようとしましたが、斜めになってしまい、うまく固定できません。ここで焦り始めました。ホームセンターでもう一度確認すればよかった、もっと慎重にサイズを測るべきだった、と後悔しましたが、後の祭りです。仕方なく、元の古い錠に戻そうとしましたが、一度外したせいか、あるいは焦りからか、こちらもなんだかしっくりこない。グラつきが前よりひどくなったような気さえします。日が暮れかかり、窓の鍵がかからない状態は防犯上非常にまずい。完全に途方に暮れてしまいました。結局、その日のうちにインターネットで鍵の交換業者を探し、緊急対応をお願いすることになりました。作業自体は手慣れたもので、あっという間に完了。新しい鍵はスムーズに動き、しっかりと施錠できるようになりました。料金は部品代と出張費、作業費で、結局ホームセンターで部品を買った数倍の費用がかかりましたが、あのまま鍵がかからない状態で一晩過ごすことを考えれば、安心料として納得するしかありませんでした。この経験から学んだことは、サッシの鍵交換は、見かけほど単純ではないということです。特に古いサッシの場合、適合する部品を見つけるのが難しいこともあります。また、ネジ穴の位置ずれだけでなく、サッシ自体の歪みが原因で不具合が起きている場合もあり、その場合は鍵交換だけでは解決しません。DIYで挑戦すること自体は悪いことではありませんが、事前にしっかりと情報収集を行い、自分の手に負えないと感じたら、無理せず早めに専門業者に相談することが重要だと痛感しました。