金庫やスーツケースの鍵開け自分でできる?


家の鍵や車の鍵だけでなく、大切なものを保管している金庫や、旅行に欠かせないスーツケースの鍵が開かなくなってしまうトラブルも起こりえます。ダイヤル番号を忘れてしまったり、鍵を紛失してしまったり、あるいは鍵穴が故障してしまったりと、原因は様々です。そんな時、自分で何とか開けられないかと考えるかもしれませんが、これらの鍵開けも専門的な知識と技術が必要です。まず金庫についてですが、家庭用金庫から業務用金庫まで様々な種類があり、そのロック機構もダイヤル式、シリンダーキー式、テンキー式、指紋認証式など多岐にわたります。特に防盗性能の高い金庫は、破壊解錠や不正解錠が非常に困難な構造になっています。素人が無理にドリルで穴を開けようとしたり、バールでこじ開けようとしたりすると、金庫本体を破損させるだけでなく、内部のロック機構をさらに複雑に壊してしまい、プロでも開けるのが困難、あるいは不可能になることさえあります。また、衝撃によって内部の再ロック装置(リロッカー)が作動し、さらに開けにくくなることもあります。金庫が開かない場合は、迷わず金庫の鍵開けを専門とする業者に依頼しましょう。専門業者は、金庫の構造を熟知しており、特殊なスコープや工具を用いて、可能な限り金庫を破壊せずに解錠する技術を持っています。スーツケースの場合も同様です。最近のスーツケースはTSAロックなど、セキュリティの高い鍵が採用されていることが多くなっています。鍵を紛失したり、暗証番号を忘れたりした場合、無理にこじ開けようとすると、ロック部分だけでなく、スーツケース本体を破損させてしまう可能性があります。特に空港などで開かなくなってしまった場合は、時間的な制約もあり焦ってしまいますが、まずは落ち着いてスーツケースのメーカーや販売店、あるいは空港の遺失物カウンターなどに相談してみましょう。場合によっては、鍵開けに対応できる業者を紹介してもらえることもあります。緊急でなければ、鍵の専門業者に依頼するのが確実です。金庫もスーツケースも、無理な自力解錠はリスクが伴います。大切な中身を守るためにも、そして余計な出費や破損を防ぐためにも、困ったときはそれぞれの専門家に相談するというのが、最も賢明な「開ける方法」と言えるでしょう。