想像してみてください。サービスエリアで休憩を取り、飲み物を買って車に戻ったら、ドアがロックされている。そして、ポケットやカバンを探っても、車のキーが見当たらない。車内を覗き込むと、シートの上に無情にもキーが置かれている…これが、いわゆるインロック(キーの閉じ込み)です。誰にでも起こりうるこのトラブルに遭遇した時、パニックにならず冷静に対処することが何よりも重要です。まず、深呼吸をして落ち着きましょう。焦って無理にドアを開けようとしたり、窓ガラスを割ろうとしたりするのは絶対に避けてください。車を傷つけるだけでなく、ご自身が怪我をする可能性もあります。最初に確認すべきは、本当に全てのドアがロックされているかです。車種によっては、運転席だけがロックされ、他のドアは開いている場合もあります。全てのドア、そしてトランクも念のため確認しましょう。もし、開いているドアがあれば、そこからキーを取り出すことができます。全てのドアがロックされている場合、次に頼るべきは外部の助けです。最も一般的な選択肢は、JAF(日本自動車連盟)に連絡することです。会員であれば、多くの場合無料で解錠作業を行ってくれます。会員でなくても、有料でサービスを受けることが可能です。JAFの連絡先は、事前にスマートフォンに登録しておくか、メモしておくと安心です。もう一つの有力な選択肢は、加入している自動車保険のロードサービスです。多くの自動車保険には、インロック時の解錠サービスが付帯しています。保険証券や契約者カードに記載されているロードサービスの連絡先に電話し、状況を説明しましょう。こちらも、保険契約の内容によっては無料で対応してくれる場合があります。JAFやロードサービスが到着するまでには、場所や時間帯によっては時間がかかることもあります。特に高速道路上や山間部などでは、到着までに1時間以上かかることも覚悟しておきましょう。その間、安全な場所で待機し、必要であれば同乗者や家族に連絡を取っておくと良いでしょう。もし、JAFの会員でもなく、自動車保険のロードサービスも利用できない場合、あるいは急いでいる場合は、鍵専門の業者に依頼するという方法もあります。インターネットで「車の鍵開け」「インロック 解錠」などと検索すれば、多くの業者が見つかります。